基礎体力研究所
第63回談話会:2023年7月19日 17:30〜
「野外活動・自然体験活動の可能性」
…中丸 信吾 先生(日本女子体育大学・准教授)
第63回基礎体力研究所談話会が7月19日に開催されました。
今回の談話会では、中丸信吾先生に青少年における野外活動・自然体験活動の意義や野外活動・自然体験活動を通じた人材育成、アスリート育成についてお話しいただきました。
中丸先生は、陸上のアスリートを経て、現在もカヌーやスキー、登山と活動し「野外教育」をご専門とされています。
自然体験活動の効果として、自然体験をした後、勉強に対してやる気が出る子どもが増える、自然体験を多くした子どもは、正義感・思いやりのある行動が多い、課題解決能力や豊かな人間性など「生きる力」がある、体力に自信がある、環境問題に関心がある、などがこれまでの研究から明らかになっています。
いわゆる生きる力などは、昔は遊び(体験)の中で身につけていましたが、今は「体験の機会を作る必要がある」とされています。便利で何でもある今の時代、守られすぎてもいる。すなわち安全すぎる危険性が潜んでいるのです。中丸先生は、学生に「一歩踏み出そう」と呼びかけます。Outdoor=Out of the door 扉の外にはワクワク、ドキドキが待っていると。
このような自然体験活動の教育効果から近年では自然体験活動がアスリート育成にも活用されています。また、自然体験の機会が少ないとされる障害者に対しても自然体験活動を実施する取り組みが盛んになってきています。
こうした楽しくてためになる体験を目指し〖実践と研究を繋ぐ すべての人に野外教育を〗と熱い思いの中丸先生のお話しは、大人でもチームビルディングを築くなど必要不可欠な内容でした。
中丸先生ならびに談話会にご参加くださいました皆様に心より感謝申し上げます。