基礎体力研究所
第66回談話会:2025年1月22日16:30~
「ダンスを研究するということ-文理融合を超えて-」
…渡沼 玲史 先生(日本女子体育大学・准教授)
第66回基礎体力研究所談話会が1月22日に開催されました。
今回の談話会では、ダンス学科の渡沼玲史先生にお話しいただきました。
渡沼先生は、1994年にフランクフルト・バレエ団の来日公演を契機にダンス研究を始められました。意味を持たず言語や記号で表しづらい抽象的なダンスについて、先生はモーションキャプチャ技術を活用し、ダンスそのもの(動作)について分析する研究を進めてこられました。
特に、モーションキャプチャのデータを基に「速度指標」「胴体度指標」「複雑指標」「メリハリ度指標」といったダンスの質を評価する指標を考案され、ダンスそのもの(動作)と人が知覚するダンスの関係を並行して分析されてきました。
談話会では、モーションキャプチャによって得られた三次元位置情報と、人が知覚として捉えるダンスの乖離を埋めるために試行錯誤を重ねた経験についてご紹介いただきました。
また、近年では「オノマトペ」と「ムーブメント」の関係性についての研究にも取り組まれ、異なる角度からダンスの本質や知覚について研究していることについてもお話がありました。
講演後には、渡沼先生の研究内容やダンス研究の意義や難しさ、今後の展望などについて活発な議論が交わされました。
最後に、渡沼先生ならびに談話会にご参加くださいました皆様に心より感謝申し上げます。