第72回全国中学校・高等学校
ダンスコンクールを開催
Pick up
中学校の部・高等学校の部計90作品がエントリー
本学は11月23日(土・祝)、第72回全国中学校・高等学校ダンスコンクールをメルパルクホールTOKYOにて開催しました。今回エントリーしたのは、中学校の部29作品、高等学校の部61作品(ソロ・デュエット部門9作品を含む)の合計90作品。審査の結果、それぞれ奨励賞(中学校の部3作品、高等学校の部3作品)と、準入賞各5作品、上位各3作品(ソロ・デュエット部門は上位3作品)が選ばれました。
さらに特別出演プログラムでは、2019 ICU World Cheerleading Championships Team Cheer Jazz部門で準優勝に輝いた本学ソングリーディング部による作品『Warriors』に、アーティスティック・ムーブメント・イン・トヤマ2019で松本千代栄賞を受賞した本学舞踊学専攻学生の作品『独白』、32th All Japan Dance Festival - KOBE創作部門大学の部日本女子体育連盟会長賞を受賞した本学モダンダンス部の学生たちによる作品『深淵に咲いた魂の華』の上演も行われました。
立教女学院中学校が2連覇
中学校の部で第1位に輝いたのは、立教女学院中学校の『バベルの塔』。昨年に続き、2年連続の優勝です。旧約聖書に登場する伝説の塔をテーマに、重厚な演出でミステリアスな世界観を創出。リフレインを効果的に用いて作品に厚みを与え、凄みのある演技で観客の視線を奪いました。
第2位に選ばれたのは、武蔵野東中学校の『ノスタルジア ゆらめきの幾時代〜中原中也「サーカス」より〜』。中原中也の詞を題材に取り組んだ意欲作です。ピエロをモチーフにユーモアを交え、おかしみに隠されたじりじりとした焦燥感を全身で表現。群舞とソロのコントラストで孤独の想いと郷愁を訴え、どこか切ない余韻を後に残しました。
第3位は帝塚山学院中学校の『すっ・すっ・はっ・はっ・こ・きゅ・う』と、富士見中学校の『Escape〜ウチュウニミライハアルノカ〜』の2校が受賞。豊かな表情と切れのよい動きが目立ち、中学生らしい伸びやかなパフォーマンスで会場を魅了しました。
中学校の部 優勝 立教女学院中学校
中学校の部 第2位 武蔵野東中学校
中学校の部 第3位 帝塚山学院中学校
中学校の部 第3位 富士見中学校
日本女子体育大学附属二階堂高等学校が3年連続優勝
高等学校の部団体部門で第1位に輝いたのは、『ゲルニカ』を上演した日本女子体育大学附属二階堂高等学校。一昨年、昨年に続き、3年連続での優勝です。パブロ・ピカソの代表作をモチーフに、蠢く彫像のようなオープニングで壮大な1枚の絵画を体現。力強い群舞で稀代の天才画家の情熱を伝え、ぴたりと呼吸の合った動きで作品に深みを加えています。鍛え抜かれた身体性は雄弁で、絵画の背景にあるドラマを色濃く描き出しました。
第2位は日本大学豊山女子高等学校の『わたしを離さないで −カズオ・イシグロ"Never Let Me Go"より−』が受賞。高い演技力と表現力で退廃の気配と閉塞感をあらわし、情緒溢れる作品に仕上げました。
第3位は帝塚山学院高等学校の『animism』。生命の消滅と再生という壮大なテーマに果敢に臨んだ作品です。緩急付けた展開は緻密な研究の成果を思わせ、ダイナミックかつしなやかなダンスで作品にスピード感と強度をもたらしました。
高等学校の部 優勝 日本女子体育大学附属二階堂高等学校
高等学校の部 第2位 日本大学豊山女子高等学校
高等学校の部 第3位 帝塚山学院高等学校
ソロ・デュエット部門 優勝 田澤 きよ花(浜松聖星高等学校)
ソロ・デュエット部門 第2位
古山 夏帆(新潟県立新潟中央高等学校)
ソロ・デュエット部門 第3位
鈴木 彩葉(埼玉県立越谷北高等学校)
次年度へ向けさらなるダンスの追求と発展を期待
演技終了後、審査結果の発表およびトロフィーの授与が行われました。まずは、石﨑朔子学長が登壇。「例年になく技術性の高い発表があり、その表現力に関心しておりました。みなさんがこうして活躍できるのも、日頃の練習と、指導にあたる先生方の力添えがあってこそ。コンクールも今年で72回を迎えます。これまでの成果が評価され、本学舞踊学専攻が来年よりダンス学科として認可されることになりました。さらに専門性を高め、ダンスを追求していただきたいと思います」と、コンクールの手応えと今後の期待を語りました。
続いて審査委員長であり本学舞踊学専攻主任の松山善弘教授が登壇し、「熱演が多く、本当に楽しみました」と学生たちを奨励。さらに、「上位に入る学校は5つの点をクリアし、完成度の高い作品を発表しています。それはまた審査の基準にしている点でもあります。1つ目は身体がよく訓練され鍛えられているか、2つ目は主題にふさわしい表現が行なわれているか、3つ目は作品の展開や構成に工夫がみられるか、4つ目は作品全体が独創性に溢れ何らかの魅力があるか、5つ目は総合的な完成度の高さ。出場校のみなさんはこれらをぜひクリアして欲しい」と次年度へ向けた課題を述べ、受賞式を締めくくりました。
第73回全国中学校・高等学校ダンスコンクールは、1年後の11月23日(月・祝)に予定されています。日々の精進を経てどんな成長をみせてくれるのか、中学生・高校生ダンサーたちのさらなる飛躍に期待と注目が高まります。
特別出演プログラム
ソングリーディング部1.2.3.4年生「Warriors」
特別出演プログラム
舞踊学専攻4年生 尾上 実梨 平田 祐香「独白」
特別出演プログラム
舞踊学専攻1.2.3.4年生「Know Myself」
特別出演プログラム
舞踊学専攻1.2年生「眠れる森の美女」第3幕より「宝石の踊り」
特別出演プログラム
モダンダンス2.3.4年生「深淵に咲いた魂の華」
審査委員長 松山教授による講評
石﨑学長からの賞状授与