第18回舞踊学専攻卒業公演が開催されました
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4年間の成果を披露
1月21日(火)、舞踊学専攻の学生による卒業公演が、府中の森芸術劇場「どりーむホール」で開催されました。4年生にとってはこれが大学時代最後のステージ。4年間の学生生活で培ってきた修練の成果を発表し、新たな旅立ちの時を迎えます。大勢の観客が会場を埋め尽くすなか、舞踊学専攻の4年生による有志作品と研究室作品、そして4年生全員によるエンディング作品が上演されました。
4年生の有志作品からスタート
第一部では、舞踊学専攻の4年生による有志作品を上演。オーディションにより、今年は4作品が選ばれています。
幕開けはDioLaの「Be charming.」からスタート。ミニスカートとヒールを衣裳に、挑発的なダンスをみせつけ歓声を誘います。キレの良いステップとショーアップされたステージで会場を大いに盛り上げ、オープニングを華やかに飾りました。
続く「by」は、ミズキとマイのデュオによるコンテンポラリーダンス作品。電球がぽつりと灯るミニマムな演出が、さり気なくセンスを伝えます。双子のように寄り添いリンクする二つの個性が、やがて自我に目覚めていく。二人の息の合ったダンスをもって、作品のメッセージを丁寧に描き出しました。
DioLaによる「Be charming.」
DioLaによる「Be charming.」
ミズキとマイによる「by」
ミズキとマイによる「by」
LIBERTAが披露した「Work it out.」は、パワフルなヒップホップ作品。スポットを駆使したステージングとスピーディーな展開で、幕開けからラストまで失速することなくステージを駆け抜けていきました。
marketの「BによるCのためのA」はユーモア溢れる異色作。耳馴染みのよい楽曲を軽快に用い、コミカルかつキュートなダンスで会場を魅了します。媚びのないラストも爽快で、独自の世界観を繰り広げてみせました。
LIBERTAによる「Work it out.」
LIBERTAによる「Work it out.」
marketによる「BによるCのためのA」
marketによる「BによるCのためのA」
各研究室が意欲作を披露
第二部では、各研究室が自作を披露。今年は計6作品が上演されています。
渡辺研究室は、クラシックバレエ作品「永」を発表。ブルーのチュチュとトゥシューズを身に纏い、優雅な舞いで作品世界に引き込みます。クラシックらしい華やかな導入から一転、三味線を楽曲に用いるなど意欲的な挑戦をしました。複雑かつ緻密なポワントワークを軽やかにこなし、日頃の鍛練の成果を伝えました。
石川研究室の「The High」は、スピード感溢れるジャズダンス作品。幕を効果的に使った演出とスリリングな展開で、見応えある一作に仕上げていました。
渡辺研究室による「永」
石川研究室による「The High」
情緒溢れるモダンダンスを披露したのは、岩渕研究室の「渇れ渇れ」。個と個の拮抗とうねり、流れるような群舞も美しく、どこか切ない余韻を残しました。
独自の世界観で異彩を放っていたのが、松山研究室の「♯809」。グリーンの扉とそれを行き来するピンクに染まったダンサーたち。扉の先には一体何が待ち受けるのか......。ぽつりと舞台上にグリーンの扉が取り残されるラストも印象的で、ポップでエスプリの効いた作品にまとめていました。
岩渕研究室による「渇れ渇れ」
松山研究室による「♯809」
坂本研究室の「バベルの塔へ希う」
髙野研究室による「傾斜45度の幸福」
ダイナミックな群舞で観客を圧倒したのが、坂本研究室の「バベルの塔へ希う」。神話の世界とその象徴を全身を駆使して表現し、ドラマティックな景色でステージを染め上げていきました。
ラストは髙野研究室の「傾斜45度の幸福」。民族音楽やアニメ音楽を取り入れたオリジナリティ溢れる一作です。緻密に計算されたフォーメーションとどこかシニカルなテイストの動きをもって、不可思議な世界観を構築していました。
4年生全員でフィナーレ
フィナーレは、学生が総出演し「with」を披露。舞踊学専攻の4年生にとっては、これが本当のラストステージ。会場で見守る観客からは熱い声援が飛び交い、舞台に立つ全員の晴れやかな笑顔と共にエンディングを迎えました。
全員によるフィナーレ「with」
全員によるフィナーレ「with」
全員によるフィナーレ「with」
全員によるフィナーレ「with」