第13回人見絹枝杯陸上競技大会を開催
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陸上競技の未来を担うジュニア選手の育成を目指す
3月21日(木・祝日)、本学で「第13回人見絹枝杯陸上競技大会」が開催されました。本学前身の二階堂体操塾出身で、日本女子初のオリンピアンおよびオリンピックメダリストである人見絹枝さんの功績を称えるとともに、女子陸上競技の普及とジュニア選手の育成を目的に2003年から始まった本大会。中学から一般の選手が集まり、2009年には女子60mで日本記録(当時)も誕生しています。今年は中学校10校、高校8校、大学4校に一般選手も参加。総勢300名を超えるアスリートが春の日差しのなかで爽やかな汗を流しました。競技終了後には世界大会出場などの実績を持つ講師による「陸上競技クリニック」も行われました。
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中高生アスリートたちがグラウンドを熱くした
昨年の大会は雪のため、競技は途中で打ち切られましたが、今年は晴天に恵まれました。当日はオープンキャンパスも開催されており、グラウンドの周辺は10代の学生たちの熱気にあふれていました。それでもホームストレートは強い向かい風になり、トラック種目は厳しいコンディションになりました。フィールド種目も風に悩まされる選手がいたようです。そのなかで、中学(男子・女子)、高校、一般の3部門に分かれて、全天候型の300mトラックとフィールドで100m、300m、800m、3000m、100mハードル、4×100mリレー、走高跳、走幅跳、砲丸投、やり投の10種目が行われました。自己ベストを出して、「やったー!」と喜ぶ中学生がいれば、思うようなパフォーマンスができず、反省している選手も。チームメイトの応援にも力が入り、特に4×100mリレーでは大声援が響きました。若い力と笑顔が春のグランドに輝き、中学生は全日本中学校陸上競技選手権大会、高校生はインターハイ(高校総体)に向けて大切な第一歩になったことでしょう。
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中学女子100m
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中学男子100m
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高校一般 走高跳
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高校一般 やり投げ
ブロックごとに専門的なアドバイスが受けられる「陸上競技クリニック」
全競技の終了後には、短距離、長距離、ハードル、跳躍、投てきの5ブロックで専門的なアドバイスを行う「陸上競技クリニック」も実施しました。短距離は男子110mハードルで東アジア大会5位の実績を持つ大橋祐二氏(本学短距離ブロックコーチ)、長距離は女子1万mの元日本記録保持者で、2度の世界選手権出場経験のある片岡純子氏(リスタートヘッドコーチ)、ハードルは女子100mハードルで日本選手権を2度制して、大阪世界選手権に出場した石野真美氏(本学OG)、跳躍は女子走高跳で5度の日本選手権V、シドニー五輪代表のハニカット陽子氏、投てきは日本選手権(女子円盤投と同ハンマー投)で合計18回の優勝を誇り、アテネ五輪にも出場した室伏由佳氏が担当。各ブロック特有の動き作りやドリル、専門的なテクニックなどを指導してくださいました。未来ある若者たちにとって、元トップアスリートによる実践的なアドバイスは大きく役立ったことでしょう。100mハードル、走幅跳、4×100mリレーの3種目に出場して中学女子のMVPを受賞した選手もクリニックに参加。「記録的にはあまり良くありませんでしたが、MVPを受賞できてうれしかったです。跳躍ブロックのクリニックでは、新しい技術を教えていただきました。今季は走幅跳と四種競技で全中に出場できるように頑張りたいです!」と充実した表情を見せていました。人見絹枝さんが女子800mで銀メダルに輝いたアムステルダム五輪(1928年)から昨年で100年。今回の参加者から未来のオリンピアンが誕生することを期待しましょう。
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短距離講師 大橋 祐二 氏
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長距離講師 片岡 純子 氏
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ハードル講師 石野真美氏
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跳躍講師 ハニカット 陽子 氏
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投擲講師 室伏 由佳 氏
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