資格・就職
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- 教員系
- 中学校教諭
白石 桜子(2021年 スポーツ科学専攻[現スポーツ科学科]卒)
■寄居町立寄居中学校
体育が苦手な人でも
楽しいと思える授業を目指して
<2022.12収録>
ニチジョの経験を、日々の授業でフル活用
小さい頃から身体を動かすことが好きで、体育の授業が楽しみだったことから、迷うことなく体育教師の道へ。卒業後は地元・埼玉の中学校で教員として働いています。現在は3年生の副担任としての補佐業務、バレーボール部の顧問、実技では1~3年生のダンスの授業をメインで担当しています。ダンスの経験はなかったのですが、ニチジョで「ダンス・ファンダメンタル」の授業を受けていたので、そこで習ったステップを活用して授業を構成。生徒が楽しそうに踊ったり、ステップを習っている姿を見るのが、教員としてうれしい瞬間です。
指導の際に役立っているのは、教職課程の模擬授業。学生が教員と生徒役を担当し、どういう点が良かったかなど、互いに感想を伝え合う機会があります。その際、生徒役の友人から「〇〇さんはここが良かったねと、名前をつけて具体的に褒められると、もっと嬉しいと思う」と意見をもらったことから、授業では一人ひとり、どこが良かったのかを意識して褒めるようにしています。また、体育が得意ではない生徒には、前向きな声がけだけでなく、できた!という成功体験を得られるように工夫するなど、在学中に得た知識を授業でもフル活用しています。
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どんな教員になりたいのか、理想像をもつことが大切
教員になって大変だったことは、想像以上に提出書類の作成が多いこと。指導の他に研究発表や研修の機会も多いため、その都度パワーポイントを使い資料を作成しなくてはいけません。大学時代、コロナ禍でオンラインの授業が増え、必然的にパソコンを活用する機会も多くなっていました。そのため、オンラインでも伝わるような資料を数多く提出してきたことが、今まさに現場で活きています。先輩の先生に「2年目でここまでしっかりと資料を作れるのは素晴らしい」とお褒めの言葉をいただけたのも、ニチジョでの日々のおかげだと感謝の気持ちでいっぱいになります。
実は大学2、3年生の頃、先輩の話を聞いたり、教職課程の学びの大変さを知るうちに、「私には無理かもしれない」と思った時期もありました。しかし、ニチジョの先生方の授業を受け、なりたい教師像が具体的に見えてきたとき、「やっぱり諦めたくない」と前向きな気持ちへと切り替わりました。もし、教職課程で悩むことがあれば、「自分はどうなりたいか」という原点に返ることも大事だと思います。先生になるという目標だけでなく、どんな先生になりたいのか、生徒に何を伝えたいのか。それが見つかれば、どんな困難も乗り越えられると思います。
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生徒には「気遣い」を学び、成長してほしい
私の理想の教師像は、体育が苦手な人にも身体を動かすことが楽しいと思ってもらえるようになること。自分が楽しいと思えば、生徒にもその競技の楽しさが伝わります。一方、自分が苦手な競技の指導は、どのように楽しく指導していけるかが課題です。 今後、自分が担任としてクラスをもったら、生徒には相手のことを思う、気遣いのできる人になってほしいと思います。勉強ができることよりも、まずは人として大切なことを身につけてほしいです。悩みがあったらいつでも相談してもらえる、頼りになる先生を目指して、私も生徒とともに成長していきたいです。
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