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教員系
高等学校教諭

津川 茉由子(2016年度・スポーツ科学専攻卒)

東京都立新宿高等学校


言葉の重み、責任の大きさを胸に刻み、
生徒との信頼関係を築いていきたい


<2019.11収録>

スポーツの楽しさを感じてほしい

現在は、バレーボールやテニス、サッカーなどの必修の実技科目と保健体育のほか、選択科目のバドミントンを担当しています。実技の授業では、球技に苦手意識のある生徒もいます。私自身もかつては球技が苦手だったため、心がけているのは、技術指導というよりも成功体験のきっかけを与え、楽しいと感じてもらえる授業。例えばバレーボールでは、打ちやすいトスを上げてスパイクを決めさせるようにします。そうすることで生徒が「楽しい」と話してくれたり、「先生の授業を受けたい」と選択科目で私の授業を選んでくれたりすると本当に嬉しいものです。

生徒と年齢的に近いため、生徒の中に入っていきやすく、生徒も友達感覚で話してくることがありますが、もちろん厳しく指導することもあります。ただ、基本的には冷静に接し、生徒自身に怒られた理由などを考えさせ、諭すように理解に導く指導がモットーです。

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さまざまな仲間と刺激し合った学生時代

ニチジョは、教員志望という同じ夢をもつ学生が集い、切磋琢磨できる環境でした。さらに、企業就職の希望者や、公務員の志望者など、様々な目標を持った学生と交流することで、必要な心構えや視点の違いなどを学ぶこともでき、大きな励みになりました。

また、高校までは水泳部に所属し、自分のタイムを上げることだけに集中する日々を過ごしましたが、大学ではライフセービング部に所属。海水浴客やライフセーバーの仲間など、自分以外の誰かのために力を尽くす大切さとやりがいを知りました。部員の中には泳ぎが得意ではない学生もいて、彼女らに水泳の指導をした経験は、現在顧問を任されている水泳部での指導のほか、夏季の臨海学校でも生かされています。私が勤務する高校の臨海学校では、全生徒が1.3kmの遠泳にチャレンジする伝統があるからです。遠泳当日は船上から応援する側になるため、私自身も新たなチャレンジとして小型船舶免許を取得しました。

多くの経験が、次の目標に向かう原動力に

教員になって感じることは、言葉の重さと責任の大きさです。生徒は教員をよく見ています。授業中でも休み時間でも、生徒は教員の言動から敏感に"何か"を感じ取りながら、人間性を磨いていくのです。そんな生徒の将来を自分のひと言が変えてしまうかもしれないと思うからこそ、言葉選びは慎重になります。

2019年度からは1年生のクラスで担任もしており、生徒との面談では、私生活を含めてじっくりと話を聞き、クラス運営や生活指導につなげます。また、保護者を含めた三者面談や、保護者との二者面談も行います。私のひと言は、保護者が私に対して抱く印象にも影響するため、ここでも信頼を得るための言葉の重みを感じます。

学生時代は、指導技術を身につけて「先生になること」自体が目標でしたが、実務経験を通して、目指すべき将来像は変わりました。もちろん、大学の教職課程で繰り返し練った指導案がベースとなって、指導力が年々向上している実感はあります。ただ、それ以上に生徒や保護者、そして同僚から信頼される先生になること。これが現在の大きな目標です。

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