資格・就職
- スポーツ・サービス系
- インストラクター
岡本 舞(2004年度・スポーツ科学専攻卒)
■ゴールデンスパニューオータニ
お客様に感謝された時がいちばん嬉しい。
仕事の内容について簡単に教えてください
ホテルの中にあるスポーツジムでインストラクターをしています。会員制のスポーツジムで、比較的入会金や会費が高額なこともありお客さまの年齢層も高く、一般のスポーツジムとはちょっと異なった雰囲気の中で働いています。
私の仕事は、お客さまとのマンツーマン体操やストレッチ、エアロビクス、ステップ、筋トレ、バランスボールなどのスタジオレッスンです。フロント業務もやっています。
今の仕事についたきっかけはなんですか?
実は今の職場は、卒業まぎわになって決まったんです。もちろん、3年の終わりから就活もやっていて、色々な会社を受けました。デパート、飲食、ショッピングセンター、一般企業、ホテル等々。サービス業の何社かから内定をもらっていたのですが、今一つ踏み切れなくて結局お断りしてしまいました。当時アルバイトしていたスポーツクラブが、契約社員で雇ってくれるという言葉にあまえていたところもあります。そうこうしているうち、卒論のほうが忙しくなってしまって、気がついたらもう卒業が間近になっていました。そんな時に、キャリアセンターからのご紹介をいただいて、今の職場に見学に行きました。その時点で普通のスポーツクラブとは違うなと感じました。結局採用していただいて、今に至っています。
他のスポーツジムとどんなところが違いますか?
やはりお客さまの年齢層ですね。平均年齢が60才です。たとえば私は日曜日の朝にエアロビクスのレッスンを受け持っているのですが、このクラスには84才の方もいらっしゃいます。文字どおり生涯スポーツの現場にいると思います。レッスンをする上で一番気を付けているのは言葉使いです。ご年配の方に、教えてあげるという態度では絶対に受け入れられません。むしろ一緒にやっていただくという気持ちを持っています。会費も高いので、それだけの金額をいただいて、自分にはどんなサービスができるのだろうと考えています。マンツーマンの体操やストレッチは、お客さまの年齢や柔軟性に合わせて、ひとりひとり強度やスピードを変えるなどしています。
今の仕事をやって良かったなと思える時は?
やはりお客様に感謝された時です。例えば体操やストレッチをすることで、年配の方でも身体の機能が良くなってきて、「肩があがるようになったよ!」「首がまがるようになったよ!」って言ってくださると、もう嬉しくて嬉しくて。もちろん治療ではないので、お客さん自身の力でやっていってできるようになったということなんですが、そのお手伝いはできたということです。1日に何回も、ありがとうっていってくださる日もあります。そういう意味ではいい仕事だと思います。また、お客さまとのコミュニケーションや人間関係も、自分には大きな財産だと思っています。今の職場にいなかったら、絶対に会えなかったんですから。
ニチジョに入った時の将来の夢はなんでしたか?
最初は、スポーツ選手のトレーナーになりたかったんです。私は、高校時代にバスケットをやっていたのですが、肩をいためてしまって競技が続けられなくなりました。それで、ニチジョには自分がスポーツをやるよりも、競技者をサポートする方にまわりたいと思って来ました。専攻はスポーツ科学を選びました。
生涯スポーツに興味を持ち始めたのは、スポーツクラブでアルバイトするようになってからです。自分自身が怪我で挫折した経験があるので、リハビリみたいなことにも興味があって、一時は理学療法士を目指そうかなとも思いました。ただ、専門学校の学費のことなどもあり、色々考えて就職することにしました。
ニチジョでの経験はどんな時に役立っていますか?
卒論ですかね。テーマは「やわらかい筋肉」についてというものですが、まだ解明されていないことが多くて調べれば調べるほどわからなくなり、中途半端に提出して先生に矛盾点を指摘されて、どうしてこんなテーマにしたんだろうってちょっと後悔しました。でも、誰も助けてはくれないので、結局自分で調べて、またその枝葉を調べてって...、そんなことの繰り返しのあげくやっと完成させて、結局その論文は優秀賞をいただけました。直接今の仕事とは関係していないけれど、その時の経験は、今の自分にすごく役立っているような気がします。
インストラクターとして自身の年齢的なことはどう考えますか?
これは特に私の職場だけではないのですが、インストラクターという仕事は、いつも大勢の人の前に立って、皆さんのお手本となるように動いています。いわばいつも他人の視線に自分をさらしている職業なので、みっともない体型にはなれません。だから、いつも自分を節制して理想的な体型を保とうとしています。だからインストラクターの皆さんは、実年齢より10歳は若く見えると思いますよ(笑)。
これからの夢はなんですか?
今は、色々な資格を取っていきたいです。エアロビクスの資格は取ったので、次はステップの資格に挑戦します。パーソナルトレーナーの資格も取りたいですね。そして将来は、フリーのインストラクターになれたらいいなと思っています。フリーになると大変なことも多いと思いますが、最終的には、総合型地域スポーツクラブを作りたいというのが私の夢です。