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総合職・人事

高谷 友貴英(2009年度・健康スポーツ学専攻卒)

写真サービス事業会社


体育大卒なのに写真の会社の理由…?

高谷さんは写真関係の会社で人事の仕事をしています。ずっとスポーツに関わる仕事をしたいと思っていましたが、色々経験していく間に考えが変わってきました。
<2011.04収録>

どんな会社ですか?

プリントショップや、七五三などの記念写真を撮影するスタジオを、全国チェーン展開している、写真サービスの会社です。よくショッピングモールなどに入っています。グループ会社では、携帯電話の販売や、ブライダル事業、フードサービスなどもやっています。従業員は社員が450人前後、アルバイトもあわせると4千人ほどが働いています。私は総合職として入社して、本社の人事部に配属されました。

人事部でどんな仕事をしているの?

自分では「なんでも屋さん。」だと思っています。会社説明会で使うスライドを作ったり、アルバイトの給与計算をしたり、在籍証明書や源泉徴収票などの発行をしたり...。私のイメージでは採用説明会などであちこち飛び回ったりすると思っていたので、最初は、机の前に座ってひたすら仕事をしていると、身体がウズウズしてきて困りました。

色々な仕事をちょこちょこやっているので覚えることも多くて、入社して半年間は毎月2回勉強会がありました。仕事の他に勉強会の資料も作ったりしていて休日も大変でした。

年末は、全国のアルバイトの年末調整の書類を1枚ずつチェックして入力したり、2012年度入社の採用のためにサイトに載せる内容を考えたり、年賀状印刷のお手伝いに行ったり、新入社員同士で新年会の企画をしたり、全部同時進行で動いていました。

自分の仕事は、他の人の進捗状況を見ながら進めなくてはいけないので、同時進行していると「これはあすこで止まっているから、その間に他の仕事をやろう。」とか、あちこち手をのばしすぎて訳がわからなくなってしまいます。だから紙にするべきことを全部書き出して、優先順位を考えてやっています。

1年やってみてやっと仕事の流れがつかめてきました。まだまだ、労働基準法とか税金のこととか、覚えなきゃいけないこともたくさんあります。そういうことを勉強していくのは楽しいんですが、時々、頭がパンクしそうになります。休みの日も頭の中が仕事のことでぐるぐるまわっていたりするんです(笑)。

そんな時に、合同説明会で大学に行ったりすると、いい気分転換になるんですよ。

社会人になって学生と話すとどうですか?

学生に質問したり、色んな話を聞いているだけで楽しいし、元気をもらえます。たくさん内定をもらっている人は、「目ぢから」がありますね。話す内容がしっかりしていて自分の意見も言える。ちゃんと人の目を見て話すとか、いいところで相づちを打つとか、基本的なことができる人だと思います。

中には「何十社、落ちました。」とかいう人もいます。そう言う人に、「どんな仕事がしたいですか?」って聞くと、うちの会社の説明 会なのに「実は全く違う業界に行きたいんです。」と正直に話したりするので、「それだけの想いじゃあ、落ちちゃうよ。」って思います。「興味がない会社の説明会でも、行ってみようと思ったきっかけがあるはずだから、それを伝えてみればいいのに。」と思います。

面接などもしますか?

面接はまだやらせてもらえません。採用に関わる仕事としては、エントリーシートは見ています。ピーク時には1日2~30枚は来るので、何人かで読んで、合格、不合格を話し合います。見るポイントはたくさんあります。志望度が強いか、会社が求める人材像に合っているかなどもポイントです。

読んでいると色んな人がいて面白いですよ。エントリーシートって人柄が出ますよね。字が上手じゃなくても頑張って丁寧に書いてあれば、この人はきちんと仕事をする人だなって感じます。テーマが与えられて「あなたならどういった事業を考えますか?」という質問に、「私はこの会社でこういうことをしていきたい。」と具体的に書かれていたりすると印象に残ります。

逆に誤字脱字があったり、消しゴムのかすが残っていたりすると、「チェックが甘い=ていねいに物事を進められない人なのかな?」「うちの会社への志望度が低いのかな?」って思ってしまいます。でも、エントリーシートだけで人を判断するのは難しいですね。私は、会ってみないとわからないと思うから、判断に迷ったらだいたい合格を出しちゃいます。

学生の時は、自分でエントリーシートを読む仕事をするとは思いもしませんでした。説明会でも学生に、「どうして体育大卒なのに写真の会社に入ったんです か?」って良く聞かれます。「色々経験して、今の仕事にたどりつきました。」って説明するんですが、今でもなぜ自分が今の会社にいるのか考えることがあります。

学生の頃はどういう仕事をしたいと思っていました?

「スポーツに関わる仕事をしたい。」とずっと思っていました。

高校時代は陸上部でした。大学受験に失敗してスポーツ専門学校に進みました。専門学校は実習が多く、スポーツトレーナーの実習などをしていました。その学校からスポーツ用品メーカーに行ける就職枠があって、そのメーカーのお店でアルバイトをした人だけ、その会社に実習に行けるしくみでした。私も行きたいと思い、そこでアルバイトをしてみました。

でも実際に働いてみたら、お店の雰囲気が私には合わなくて、結局実習までは行きませんでした。替わりにスポーツクラブで実習して、ジムのフロアをみたり、プールの監視をやったり、レッスンに参加したりしました。ジムは見ているだけなのでちょっと退屈でしたが、レッスンは楽いと思いました。

その頃色んなアルバイトをしていて、ある時、ファッションブランドの工場に行ったことがあります。朝、決められた集合場所に行き、見知らぬ人同士バスに乗って 工場に向かうんです。仕事は、リストに載っている商品を大きなフロアから探し出していくというもの。1人で黙々とやらなければならない仕事でした。その時はアルバイトだったけれど、これを毎日の仕事にしたら人恋しくなるだろうなと思いました(笑)。

工場での仕事は、伝票を見てお客様が注文した商品を揃えていく仕事でした。工場内のいろんな場所をひたすら回る仕事でしたが、どれだけ早くできるかやってみようと効率のいいルートを考えたり、他の人と同時にスタートして先に終わるよう勝手に勝負したりしながら、地味に楽しさを見つけてやっていました。

その時はアルバイトだったけれど、これを毎日の仕事にしたらきついだろうなと思いました。

ニチジョに来たのは?

スポーツのことをもっと勉強したいと思い、編入試験を受けて、ニチジョの2年次に編入しました。スポーツマネジメントに興味があったので、3年生の時、日本ハムの鎌ヶ谷球場にインターンシップに行ってきました。1カ月半くらい通って、イベントの準備や運営、企画の仕事などに関わらせていただきました。

そこで思ったのは、「仕事はどれも根本は一緒だ。」ということでした。どんな商品を扱うかにもよりますが、私の中ではまずざっくり内勤か外勤かに分かれ、あと体育教師とかインストラクターなどの専門職、その3つに分けられると思った。

スポーツマネジメントの仕事でも、内勤は企画書を書いたり資料を作ったり、外勤は取引先と打ち合わせをしたりしていました。スポーツに対する情熱では私は負けないけれど、別に自分が競技をする訳ではないから、ビジネスの知識では経済学部の学生には負けてしまう。

「スポーツが好きだから、スポーツマネジメントって考えるのはちょっと違うのかも。仕事だからどうやってスポーツでお金を生み出すか、意識を切り替えないといけないんだな。」と思いました。

実際のシュウカツはどうでした?

最初にスポーツ用品店を受けました。そこは業界4位だったので、エントリーシートには、「会社を業界1位にしたい。」って書きました。面接で「どうしたらそうなると思う?」って訊かれて、「お店のこういうところを改善するといいと思います。」って、色々ご提案させていただきました。それが良かったのか、内定をいただきました。

他に、物作りに関わるような仕事がしたいと思って、通信販売の会社を受けていました。1社、最終面接までいった会社は、自社ブランドの製品も多くて、カルチャースクールなどもやっていて「おもしろそうだ。」と思いました。でもそこの配属先リストには、工場もありました。

学生時代のアルバイトを思い出してしまい、工場に配属されたら嫌だなと思ったんです。その頃、今の会社に内定をいただいて、通販会社は辞退しました。今の会社は、写真や色々な事業をやっている点に興味を持ちました。企画段階から物作りができ、全国に店舗も構えているので接客もどできる。可能性がたくさんあるなと感じたのが決め手でした。

人事部に配属されてどうでした?

「自分がなぜこの部署に配属されたのか?」って、今でも不思議に思います。入社後の研修の時点では、お店に配属されると思っていました。2次で面接してくれた人事部長が、スポーツをやっていたのもあるのかもしれません。機会があれば、「どうして私が人事部になったんですか?」と聞いてみたいと思っています。

一緒に求人サイトのブログに記事を書いたりしている、私と一緒に採用された同期の女の子がいます。彼女は文科系の大学卒で、考え方も視点も私と全く正反対です。例えば、私のメールはいつも要点だけでそっけないと言われるんですが、彼女のメールはすごく丁寧で読むのが大変だったりするぐらいです。お互いが気づかないことに気づいたりするので、足して2で割るとちょうどいい感じなんです。

彼女は主に採用の仕事をしていて、派遣会社と打ち合わせしたり、求人媒体に採用の求人広告を出したりしていて、そんな風に1人で仕事をこなしているのを見ると、すごいなと思ってしまいます。

それに比べてというのも変ですが、私は成長しているのかどうかわからない。問い合わせにはすぐ答えられるようになったとか、前より事務処理に時間がかからなくなったとか、そういうところでしか自分を計る基準軸がないから。

もちろん法律や手続きに関する知識は増えていますが、法律を勉強していても「この法律はどの仕事に結びついているんだろう?」と思いながらやっていて、仕事をしているうちに「ああ、あの法律があるから、こういった規定があるんだ。」と、ある日突然気づいたりして、ほんとにゆっくり成長しています(笑)。

時々、「自分が思っている適性と、他人が思う私の適性は違うのかな?」って思います。他人から見ると、私は明るく人付き合いがうまそうに見えるらしいのですが、実はネクラで人づきあいが苦手なんです。でも今は、「向き不向きを考えて配属されたのだとしたら、今の仕事が自分に向いているのかもしれない。きっと私は色んなことに目を配るのが得意なんだ。」と思うことにしています。

OG図鑑の記事を読むと、みんな悩みながらも自分なりに頑張っているんだなと思い、ちょっぴり元気になります。

今の夢は何ですか?

今は目の前のことに必死です。総合職なのでこの先どんな部署に異動になるかはわかりません。今の仕事はすぐに覚えられるようなものではないので、もしかしたら2、3年はいるのかなと感じています。だからまずは「人事のことは高谷に聞けば大丈夫。」と言われるくらいにはなりたい。面接もやってみたいですが、人を選ぶってどきどきしますよね。

私の部署は、文系の人が多くて、挨拶も目を合わさず下を向いたまま「おはよう...」みたいな感じなんです。ちょっと寂しいので、私が職場の空気を元気に変えられるような存在になればいいなと思っています。

将来的には、いつか生産に関わる仕事に携わってみたいという気持ちもあります。うちの会社には、カメラマンの派遣をしているグループ会社があるんですよ。スポーツ関係の写真を撮る事業案もあるので、もしそういう部門ができたらやってみたいと思います。

今、スポーツしていますか?

今はたまに早く帰れた日に走りにいったり、友達とスポーツ施設に遊びに行ったりするぐらいですね。よく1駅前で電車を降りて、歩いて帰ったりしています。地震の時もサイトで地図を調べて、歩いて帰っちゃいました。

会社で節電のためエレベータをなるべく使わないようにという指示があるのですが、私は平気で階段を上り下りしています。そういう時は、体育大で良かったなと思いますね。残業しても頑張れるし、体力面ではほんとに強みがあると思います。

ニチジョ生にシュウカツに関するアドバイスがあれば。

早く内定が欲しいから、取りあえずどこでも受けてみるという人が多いと思うんですけど、キーワードで検索して一括エントリーしたりすると、企業からものすごい量のメールが来ます。メールが100件溜まっちゃったっていう人もいました。

そうなると、どうしてエントリーしたのかすら覚えていられないし、情報を扱えないくらいだったら登録しない方がいいと思います。私は逆にエントリーの段階で 絞って、ピンポイントで受けていました。ここにエントリーしたら絶対受けようって思えるところにしかエントリーしませんでした。自分にあったやり方が必ずあると思います。自分を信じてがんばって下さい!

一般大生の中で体育大生は異色なので、面接では印象に残りやすいと思います。挨拶がきちんとできる人が多いので、その点でも有利だと思いますよ。

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