資格・就職
- 公務員系
- 税関職員
山崎 萌(2021 年 スポーツ科学専攻[現スポーツ科学科]卒)
■財務省 東京税関 成田税関支署
違法な物品の持ち込みを防ぎ
“水際”で日本の安全を守る
<2021.12収録>
不審な点を見逃さない眼力に磨きをかける
私は、財務省が管轄する東京税関・成田税関支署の旅具通関部門に所属しています。担当業務は、成田空港における海外からの入国者や帰国者の手荷物検査のほか、税関での手続きや関税の徴収など。手荷物検査は、いわゆる"水際"で日本の安全を守る責任ある仕事です。
具体的には、国内に違法薬物や銃器・偽ブランド品・テロ関連物質等が持ち込まれないよう、 旅客の協力を得て質問しながら検査を行っていきます。検査官として検査に当たっていく上では、法律をはじめとして非常に幅広い知識が必要になります。そのため、日々勉強しながら業務に取り組んでいます。
ひたすら過去問を解いた公務員試験対策
私が卒業後の進路として税関職員を意識し始めたのは、大学3年次の秋。税関の説明会に参加して興味を持ちました。もともとは市役所などに勤務する公務員を志望し、世田谷区役所でのインターンシップに参加したり、学外の公務員試験予備校にも通っていました。税関でのインターンシップや職場見学などは無かったため、税関を志望してからはニチジョのキャリアセンターで情報収集と面談を重ねて対策を進めました。公務員試験対策で重視したのは、徹底的に過去問を解くことです。そのためフリマアプリを活用して、もう販売されていない古い過去問を購入するなど工夫をし、10年分ぐらいの過去問を徹底的に解きました。従来から進めてきた試験対策を生かせる科目も多く、結果的には税関のほか、神奈川県内の市役所にも合格することができました。 一方で、大学2年次に旅行で訪れた台湾がとても楽しかったため、中国語の勉強もスタート。ニチジョでの授業をベースにして知識を増やし、中国政府公認の中国語検定であるHSKという試験で2番目に難しい5級に合格することもできました。現在の業務で中国語を使うケースもあり、在学中の成果を発揮できています。入学以来、地道に進めてきた公務員試験対策と、旅行で芽生えた純粋な興味とが噛み合って、現在につながっています。
海外勤務を目標に、語学力の向上にも励みます
税関は女性が少ない職場ではありますが、結婚や子育てにも配慮してくれるため、とても働きやすい環境です。今後は、空港や港湾での貨物の検査をはじめ、税関職員が担う多様な業務を経験していくことになると思います。人事や総務系の職種もありますし、麻薬の密輸をはじめとする犯罪の調査を行う統括審理官部門など、警視庁との人事交流などもあります。その中で現時点での目標は、海外の日本国大使館や日本国総領事館などを拠点とする業務です。そのためにも現場経験を積みながら、中国語や英語の勉強にも力を入れています。 ニチジョにはさまざまな競技の第一線で活躍する学生がたくさんいます。そんな彼女たちの日頃の努力を知れば知るほど、自分も何か力を入れて頑張ろうと思えるはず。私も周囲から大きな刺激をもらうことで自分を奮い立たせることができました。また、キャリアセンターでは、学生一人ひとりが希望する進路に応じて、親身にサポートしてくれますので、ぜひ足を運んでみてください。