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磯崎 紗仁花(2021年 舞踊学専攻[現ダンス学科]卒)
■ダンサー
GRINSの輝きは人間性の輝き。
人としての成長が踊りを変える
<2021.12収録>
誰かのために踊る。それが力になる
私は幼い頃からストリートダンスに打ち込み、中学生になるとジャズダンスにもチャレンジしました。そんななか、ニチジョのソングリーディング部「GRINS」の演技を見る機会があり一目ぼれ。高校時代はGRINSで踊ることを目標にモダンダンスに明け暮れました。
その後、晴れてGRINSに入部しましたが、当時の私は「楽しいから。好きだから」という理由だけでダンスに取り組み、自分が踊れることへの感謝の気持ちなど考えたこともありませんでした。そんな私を変えてくれたのが、今でもかけがえのない存在であるGRINSの仲間。大切な仲間や先生方、家族、そして充実した練習環境を整えてくれる大学への感謝の気持ちが日に日に高まりました。自分が踊れるのは多くの支えがあるからだと気づき、「支えてくれる人のために踊りたい」という新たなモチベーションが芽生えました。
意識が変われば、演技も変わります。手を前に伸ばす振りでは、その手の先に想いを伝えたい誰かをイメージすることで、クオリティは高まります。私が中学生のときに感動したGRINSの先輩たちは放つパワフルな輝きは、単にダンスが上手だったからだけではなく、誰かを想う人間性が力強く輝いていたのだと思うようにもなりました。
ダンサーが知っておくべき実用的な情報を発信中
在学中、ミュージックビデオへのソロでの出演オファーをいただき、GRINSの活動と両立できるか悩んだことがありました。卒業後はフリーのダンサーになりたいと考えていたため、もし断ったら将来に影響しないかと不安になったのです。そこで相談したのは、所属する研究室の石川先生。「GRINSが大事なら、最後までやり遂げないと後悔する。また依頼が来ると思えるまでスキルを磨いていけば、必ずまたオファーが来るから」と、私の迷いを断ち切ってくれました。こうしてオファーを断り、GRINSの活動を継続させたことで、憧れた先輩たちと同様に、私たちの学年が中心となった3年次でも日本代表になり、世界大会への出場権を得ることができました。
ところが、世界大会はコロナ禍で中止。GRINSで世界一になり、感謝の気持ちを伝えられなくなったことが悔しく、思い返すだけでも涙がこぼれます。ただ、その分、卒業後にプロダンサーとして活躍することで、4年間支えてくれた方々に恩返しをしようと決意。私が踊る理由はそこにあり、感謝を伝えたいという思いが私を突き動かす原動力になっています。
今できることを100%の力でやり切る
私がダンサーとして大切にしていることは、自分のスキルや個性を派手にアピールするというよりも、ダンスに懸ける想いをありのまま伝えながら、今できることを100%の力でやり切ることです。こうして2021年にはアパレルブランドのCMや、東京2020の公式映像に出演したほか、ミュージシャンであるMISIAさんのバックダンサーとして、第63回日本レコード大賞のステージに立つこともできました。今後もダンサーとして活動の場を広げ、目標は一人の人間として人々を感動させ、人々の行動に影響を与えられる発信力のある存在になることです。
私はニチジョで、先生や先輩、同級生の言葉に素直に耳を傾けることで自分を磨き、成長することができました。そうやって在学中に自分が変われたからこそ未来が変わり、今があります。在学生もこれからニチジョを目指すみなさんも、どうか素直な気持ちと感謝の気持ちを忘れることなく、ニチジョでの4年間を過ごしてほしいです。