資格・就職

日本選手権大会を振り返って

日本選手権は私にとって特別な思いがある大会でしたので、率直なところ自己新記録が出せて終われたことにホッとしている というのが一番素直な気持ちです。 大阪は地元なので中学校や高校時代の恩師や友達が応援に来てくれました。職場の方は台風の影響で新幹線が止まってしまい、来られなかった方もいらしたのですが、大学の同期の友人が山形や東京からも応援に駆けつけてくれました。本当に皆さんに感謝しています。

©︎Ikumi KODAMA

日本新記録達成につながった試み

近年ずっと続けてきたトレーニングがこの記録につながったと思います。今思えばコロナ禍にドイツのコーチと始めたトレーニングメニューが私の分岐点だったと思います。雨が降っていても外で練習し、会社のご理解もあり責任を持ってトレーニングに集中することができました。

試合前のルーティン

前日にパスタを食べることです。
海外遠征に行った際にも食事を選択する場面でパスタは必ずといっていいほど、メニューにはあるので、日本でも同じようにしています。大会当日の朝はおにぎりを食べることが多いです。海外遠征では自分で作ってパワーをつけて試合に臨みます。

現在に生きている大学での経験

スポーツ科学専攻で心理学、栄養学などを学んだので、それらを競技に生かすことができていると思います。 ニチジョは先生と学生の距離の近さが魅力の大学です。先生が毎回来てくれて選手活動ができたことは、今振り返ると本当に恵まれた環境だったなと思います。

競技を続けること

競技を続ける楽しさは、一番は自己ベストを更新した時に感じます。トレーニングを積み重ね、自分自身の身体が実験的に試され、自分の力を発揮することができた時に自己ベストを更新できるのですが、それが競技を続ける楽しさそのもので、やっていて良かったなと思います。 反対に、難しさについてですが、選手活動は本当に孤独な世界です。その中でいろいろな人に支えてもらっていることを実感することが多いのに、結果が全ての厳しい世界で、自分が 思うようなパフォーマンスを発揮できなくて歯痒い思いをすることがたくさんあるのも事実です。それが競技を続ける難しさかなと思います。

©︎Ikumi KODAMA

ニチジョで好きな場所

一番思い出に残っているのは1~2年を過ごした4人部屋の紫苑寮です。狭く慣れない環境で最初は大変でしたが、このときの経験は一生忘れられません。楽しかったなと振り返ることが多く本当に濃い2年間でした。いろいろな部活動の人たちと交流することができ、競技の取り組み姿勢を学ぶこともできました。新体操の先輩と同じ部屋だった時は、毎日お風呂上りには柔軟を一緒にしていました。その時を一緒に過ごした仲間がいまでも応援してくれていて、本当に嬉しく思います。

今後の目標

今年はメインゴールでブダペスト世界選手権をしっかり戦うことを目標としています。達 成できるように、7月12日(水)から始まるアジア選手権で優勝して、ブダペスト世界選手権に繋げたいです。

ニチジョの後輩、入学を考えている高校生へ向けてのメッセージ

好きなことを続けてほしいです！それが自分を支える原動力になるし、結果的に自分を成長 させることにつながるのではないかなと思います。ニチジョで過ごす時間は4年間ですが、 その時の時間が、卒業してみて初めて、恵まれた環境だったなと気付きます。この大切な学生生活を楽しんでください。

「リスペクトしている選手はいますか」という問いにドイツのタチアナ・ピント選手やノルウェーの選手の名を挙げていました。その理由は実力の如何によらず、どの選手にも平等に接し、結果が出せなくて落ち込んでいるときにもあたたかく声をかけてくれ、心底ホスピタ リティーに溢れているからです、と笑顔で返してくれました。森本さんご自身もそんな選手です。私たちはこれからも応援し続けます。