資格・就職

【A】みなさん、こんにちは。私たちは今、警視庁で働いています。働き始めて3年目です。学生時代は２人とも剣道部でした。警察官になる志望動機は、生まれ育った首都東京の治安を守り、安心して暮らせる街を築きあげるために私も尽力したいという気持ちと、剣道を続けたいという気持ちがありました。私は今、交番で勤務をしています。

【B】こんにちは。私の志望動機としては、何か人の役に立つ仕事がしたいと思ったからです。また私も剣道を続けていきたいというのも一つの理由です。私も交番勤務をしています。

【A】まず、警察官の日々の業務についてちょっとご説明します。交番は基本的に4サイクル勤務です。1日目は8時半から17時15分まで勤務、2日目は15時から夜勤を挟んで翌日の10時まで、3日目は夜勤明けで、4日目は非番でお休みです。何かおこらない限りこのサイクルが続きます。ただ、何かしらの事案が入るともちろんこのようにはいきません。

交番の仕事は、まず110番通報への対応で、通報を受けて現場に駆けつけます。道案内も大事な仕事です。それから、ストーカーなど家庭環境の悩み事を聞いたりすることもあります。交通違反の取締りもします。普段は、地域のパトロール活動をしています。

【B】ネコが轢かれていたらどかさなきゃいけないし、決してきれいな仕事ばかりではありませんが、毎日様々なことがありますが、一つ一つが無事に終了するととても達成感があります。

【A】警察の試験に通ると、半年間警察学校に入って、そこで基本的なことを学びます。警察学校はとても規律が厳しいところです。私も初日に先輩や先生にいきなり怒鳴られました。私の教場（クラス）では毎日7キロくらい走らされて、それもつらかったです。でも同期のBがいたので耐えられました。

【B】警察学校に入校するときに髪は切っていきますが、卒業後もやはり人前に出る仕事ですし、社会人としておかしくない身だしなみには気をつけていますし、周りも意識しています。普段の通勤はスーツでの出勤が基本です。

【A】試験について言うと、私は大学3年の12月くらいから試験勉強を始めました。学科対策ではニチジョの公務員講座を受けたり、小論文対策で過去問をやったりしました。2次の面接は、私の場合、一般企業での就活体験がとても役にたちました。

【B】私は千葉県警と警視庁のどちらも受かることができました。警視庁を選んだ理由としては、勤務体制や職種の幅が広いということからです。 もう一つの理由としては日本一にもなっている警視庁で剣道をやってみたいという気持ちもありました。私は剣道をやっていましたが、周りの同期は武道を経験したことがない人がほとんどです。ですからその辺はあまり気にしなくて大丈夫です。また、2次試験のための面接練習はしておいたほうがいいと思います。わからないこともあるかと思いますが、時事問題なども出ますので事前にニュースや新聞をチェックしておくことも大切です。そして小論文は自分の熱意を伝えられるところでもあると思いますので、何度か作成してみて、添削等をしてもらうといいと思います。

【A】心に残った取り扱いを紹介します。2年前の冬の夜、パトロールをしていると、女性が犯罪被害にあったとの110番通報が入りました。急いで向かうと、被害者の女性はうずくまり泣いていて、話せないほど心に深い傷をおっていました。

その日から毎夜勤、夜中にパトロールメモをその女性の家にいれていたところ、2ヶ月たったある日、その女性から、いつも夜中のパトロールありがとうございます。あの時のお巡りさんがAさんで心強かったです。本当にありがとうございました。と手紙をいただきました。非常に嬉しく、やりがいを感じた扱いでした。

【B】私は交番勤務の経験はそれほど多くはありませんが、普段の訓練を通して逮捕術という競技の代表選手に選んでいただき、全国大会にも出場させていただきました。大学時代は悔しい思いもしたことがたくさんあったので、全国大会の舞台に立つ機会をいただけたのは本当に嬉しかったです。

交番勤務では勤務地が住宅街ということもあり、地理案内や落し物の拾得等があります。また交通取り締まりも私たちの仕事です。先日は自宅までの道がわからなくなってしまった方の住所等を調べてご自宅まで送り届けたことがありました。

【A】警察の仕事はすごく幅広くて、刑事警察、生活安全課、白バイ、交通、警護課、犯罪対策課、警察犬係、SAT、通信指令本部、商務、鑑識、留置係、それから音楽隊とか、思った以上に職種が多いんです。私は通常業務の他にリクルーターもやっていて、先日、その働きが認められて警視総監賞をいただきました。どんなことでも地道に大切にやっていれば、必ず誰かがどこかで見てくれていると思います。

【B】私の先輩には語学の研修を受けて、外国人の通訳を目指している人もいます。

自分でやりたいことを希望することはできます。私はいろいろと悩みましたが、現在は刑事になりたいと思うようになりそれに向けて勉強しています。

【A】私は将来、警護部門でSPになりたいと思っています。去年実習に行って、今、その赴任命令を待っているところです。今、自分にできることは何か、とにかく行動することが大切だと考えて、日々仕事に取り組んでいます。

警視庁の男性警察官は、年間2千人規模で採用されています。でも、女性警察官は今のところ2、3百人です。これから東京オリンピックに向けて、警視庁は女性の採用をもっと増やそうとしています。警察の現場でも、今、女性の力が求められています。皆さんにもチャンスがあります。

何か質問がありましたらどうぞ。

【学生】お休みは取れますか？

【B】休みは自由ではありませんがあります。私は夜勤を終えてから非番と週休を利用して小旅行に行ったりもしています。また海外旅行も事前に申告をすれば行くことができます。

【学生】結婚して子どもができても仕事を続けられますか？

【A】産休・育休制度もあるので、子どもができても仕事を続けられます。

【学生】身長制限はありますか？

【A】ホームページには155センチと書かれていますが、あくまでも概ねということです。